LINE公式メールマガジンのご紹介|「講談社ブルーバックス」「ガモフ全集」「文化資本」

メールマガジン(24年11月23日号)ご案内

#毎週末に1回、LINE公式からメールマガジンを配信しています。今回は本日配信した内容の一部をご紹介します。

★★講談社ブルーバックスって何?★★

理系分野に関心がある十代の中高生向けの本といえば、かつては「講談社ブルーバックス」と相場が決まっていました。
相対性理論や量子論、宇宙学など、背伸びした少年少女が如何にも興味を持ちそうな学問分野や知見を専門家がかみくだいて解説する新書シリーズで、私も中学生や高校生の頃に拾い読みしては、自然の摂理の全てを分かった気になっていました。

最近の生徒に聞いてみると、講談社ブルーバックスという名前すら聞いたことがない子がほとんどです。今時の子にとっては、理系専門分野への入り口がYouTube動画になっているのかもしれません。

 

高校の頃、学校で一番賢いと評判の同級生と仲良くなり、自転車で時々一緒に帰っていました。一度彼の部屋に通されたことがあったのですが、そこには松本清張の本やガモフ全集があり、特にガモフの本が面白そうだったので、何冊か貸してもらいました。『不思議の国のトムキンス』は未だに返却できていません。

 

★★文化資本★★

文化資本」という社会学の専門用語があります。フランスの社会学者ピエール・ブルデューが提唱したもので、誤解を恐れずに単純化すると、生まれ育った家の書斎にどのような本や芸術作品が並んでいるか、日常の会話の中でどのような話をするか、あるいはどのように話をするか、さらにはどのような資格や学歴などを所有しているかなどについて説明する際に用いられます。

 

文化資本は世代間にわたって蓄積されていく特徴があります。それはまさに「資本」というべきものではないかというのがブルデューの考えです。「箸の持ち方を見れば育ちが分かる」というのも、一種の文化資本と呼ぶべきものかもしれません。

 

私は大学生の時にブルデューの『ディスタンクシオン』という分厚くて本当に退屈な本をゼミで読まされて当時は辟易しましたが、貧富の差が拡大しつつあるように見える現代においては、あの本をもう一度読み直す必要性を痛感しています。

 

ネットが社会全体に行き渡り、人々の生活が豊かで便利になった一方で、ネットは文化資本による「差異」(ディスタンクシオン=ディスティンクション)を増幅・強化する装置としても機能しているように感じます。

生徒にどこまで届けられるか分かりませんが、ある程度将来の方向性が見えてきている生徒には、十代のうちに是非読むべき本を授業中にできるだけ多く紹介するようにしています。どこかで名前を聞いたことがある、その程度で構わないので、心の片隅に残ってくれれば、文化資本の一つになるでしょう。口伝ほどネットで得られない情報はありませんから。

 


 

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