YouTubeの英語動画を見ていると、動画そのものだけでなくコメント欄でも面白い表現を学ぶことが多いです。今日はコメント欄から「have a blast」という表現を学びました。
have a blastとは?
blastというと、爆発や突風という意味の名詞です。それがいったいどういう経緯でそうなったのか、「非常に楽しい時を過ごす」というスラングとして使われているようです。この表現は楽しんだ度合いはhave a good timeよりも大きいそうで、そこに「爆発・突風」の語感が表れているのでしょう。
Elon (Musk) is a down to mars guy.のウラの意味
これもYouTubeのコメント欄で知った言い回しです。スラングというより言葉遊びといった方がいいかもしれません。down to Mars のオチが分かる人は相当な英語力の持ち主と言えるでしょう。画像はInstagramのコメント欄から。
このコメントを楽しむには、まず、down to earthという英語表現を知っていなければいけません。「地に足がついている」≒「分別がある、落ち着いている、現実的な判断をする」という意味で使われます。earthをmarsに変えることで、イーロン・マスクが有人火星探査機の開発を目指していることに掛けているのです。Marsがmarsになっているのも、元々の表現がdown to earthだからでしょう。言葉遊びはネット住民のもっとも得意とするところです。
フロリダ州では14歳未満のSNS禁止法が制定された
アメリカのフロリダ州は大変なレッドステート(保守派が強い)で知られていますが、共和党のデサンティス知事は今週、「子供のSNS利用禁止法案」に署名し、フロリダ州の14歳未満の子供はソーシャルメディアにアカウントを作ることができなくなりました。また、14歳と15歳の子供がSNSを利用する際は、保護者の承認が必要になりました。下の画像はロン・デサンティス知事の公式ページによる法案署名の記事です。彼は先日まで共和党の大統領予備選に出馬していましたね。
未成年のソーシャルメディアの利用を制限する州法は他州でも施行されている例がありますが、今回の州法は全米でも有数の制限をかける内容になっており、人口の多いフロリダ州で導入されると大きな影響がありそうです。「SNSの利用は子供の発達に様々な面で悪影響を与えている」と知事は述べていますが、SNSのないスマートフォンって、豚肉の入っていないチンジャオロースみたいな感じもしますね。
規則はただ厳しくすればよいものではありません。子供を取り巻く実情に即していないのに、やたらめったら制限を加えてしまうと、子供が大人に嘘をついたり非合法な手段で制限を回避したりすることになるでしょう。この話を聞いて、私は1920年から1933年までアメリカに導入された「禁酒法」の顛末を連想してしまいました。100年前も主に南部州の人々が禁酒法の制定を支持していたようです。アメリカでは現在でも独自に禁酒法を定めている郡があり、アラスカを除くとやはり南部に集中しています。
下の画像はWikipedia「禁酒郡」に出てくる地図で、飲酒や酒の販売になんらかの制限を加えている州が黄色、禁酒法を定めている郡が赤色で示されています。
フロリダ州は穏やかな気候のみならず、相続税など住民にかかる各種税金を低く抑えており、全米各地から移住者を多く集めています。銃規制もブルーステート(代表例:カリフォルニア州)と比べると大幅に緩いのが特徴です。その一方で、未成年へのソーシャルメディア規制を積極的に進めようとしているのは、なかなか興味深い点ですね。
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